調整は五十年代はじめまで続いた。これは、民間の建設投資が不況の長期化で回復をみせなかったためである。しかし、五十二年度、五十三年度の大幅な公共投資増から再び活力を取り戻し、一割前後の伸び率となった。実質ペースでも五十二年度でほぼ四十八年度の水準を回復した。しかし、経済が五十三年から五十四年にかけての第二次石油ショック(原油価格一バーレル一二・七ドルが二六ドルまで高騰→五十六年には三四ドル)で再び停滞局面に入り、また、公共事業予算が五十五年度、五十六年度と伸びがなくなり、五十七年度以降、横ばい状態になる。
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建設投資は再び実質ペースではほとんど伸びなくなってしまった。第一次石油ショックから第二次までの五年間、第二次石油ショック以降三〜四年間で企業間格差は非常に大きいものになってしまった。このようなことは、過去の成長過程にはなかったことである。現在も財務体質改善、施工・管理面での技術の向上、OA化などによる事務部門の合理化、T・Q・C、新規需要分野の開発力などによりその格差が広がっている。中堅クラスでは名門といわれる企業のなかに、体質改善の努力の遅れなどから赤字、無配転落していくケースも出ている。一方、体質改善の効果が出ている企業には、過去最高の利益を毎年度更新している会社も出ている。現在は、需要先の要求が多様化しているため総合力のある企業が一段と有利となっている。はっきりと、過去のように建設業ならば同じように成長できる時代は去った。五十年代の後半はよりその傾向がはっきりした時期であった。