これからはサービス化、情報化の時代だという声が強まっています。両者を合わせたソフト化という言葉も生まれています。そのことを広い意味でサービス産業と言うときは、第3次産業全体をさします。それは、電気・ガス・水道、運輸・通信、卸売・小売、金融、保険、せまい意味でのサービス業、そして公務という内容。せまい意味でのサービス業とは、物品賃貸業、旅館など、洗たく・理容・浴場、娯楽業、放送業、修理業、情報サービス、調査、広告業、宗教、教育、社会保険・社会福祉サービスなどを言います。産業別の就業者の割合を見ると、第3次産業従事者は1960年に38.2%だったのが85年には57.5%に増えています。このような雇用変化は、これらの産業にたいする必要、需要が増えて、おカネもそこに回るようになったことを意味しています。もちろん、これまでは鉄鋼会社自身が守衛さんを雇っていた(それだと、第2次産業従事者です)のを、ガードマン会社から派遣してもらうといった変化も作用しています。仕事の内容は変わらないのに、業種形態が変わって第3次産業化するというケースです。
輸入障壁の撤廃とともに、海外から期待が高まっているのが、途上国への産業協力です。ODAの対象にならない途上国や中進国はこれから国内産業を育てて、輸出市場を開拓していこうとしています。そこへ日本が技術を供与し、技術者のレベルを高める研修を支援すれば、それらの国々の産業の発展に役立ちます。技術水準が高まれば、途上国や中進国からの輸入も増えてきて、日本の貿易黒字が縮小するだけでなく、相手の国々の経済も安定します。日本はGNPが3兆8,000億ドルを超す巨大な市場です。これまで、日本はアメリカやECからの輸入拡大を主眼に市場開放を進めてきました。これからは、アジアの中進国や、世界の途上国からの輸入を増やすための、産業協力や市場開放にもっと力を入れていかなければなりません。
2008年、原油価格とともに食糧価格の高騰が大きなニュースになった。食糧の国際価格が上がり始めたのは06年からだが、小麦や大豆、コメなどの穀物価格が短期間で大幅に値上がりし、混乱と不安が世界中に広がったのである。国際市場価格(2008年6月時点)では、小麦の価格が1年前に比べて約1・6倍に、大豆は1・4倍、コメに至ってはなんと3倍にも跳ね上がった。この穀物価格の高騰は、世界各地の貧困層を直撃した。食糧を国内生産でまかないきれないアフリカ諸国では市民の暴動が相次ぎ、カリブ海のハイチではデモや暴動のため7人の死者が出て、首相が解任される事態にまで発展した。パンが主食のエジプトでは、パン販売所で暴動が起き、10人以上の死者を出した。コメ輸入国のフィリピンでは、ゲリラによる米穀業者の倉庫襲撃で混乱が広がり、「アジア米騒動」といわれた。