保険といっても、市場規模には大きな開きがある。たとえば、ウェブクルーを支えてきた自動車保険通販の市場は、二〇〇六年度には収入保険料ベースで二五〇〇億円の規模(同社のホームページより)。一方の生命保険は、三〇兆円の市場規模だ。つまり、この生命保険サービスの市場で、ある程度の成功を収めることが、今後も同社が成長を続けるためには欠かせない。自動車保険サービス事業は、同社の安定した収益の柱となっている。さらなる成長を続けるためにも、この事業でのトップの座は何としても守らなければならない。ウェブクルーは、新規事業にも積極的だ。同社は、二〇〇五年九月期の時点で、自動車保険サービス事業とその他サービス事業の売上高が、ほぼ同じになると予想している。
一九九二年に接続をしたところ、パソコン通信とインターネットの通信量は急激に膨張しました。つまり、それまで閉じていたそれぞれのパソコン通信内のメールが、インターネット経由でほかのパソコン通信とのあいだでどんどん送受されるようになったわけです。各パソコン通信間の壁が、インターネットとつながったとたんにガサッと崩れてしまったのです。ネットワークとネットワークがつながっていくことに対して、電気通信事業法をはじめいろいろな制約があるわけですが、それが外れて見ると、「なぜそんな制約があったのだ」と言いたくなるようなものが結構あるように思います。そのような制約がとれたときに、そこで何かできるかということを早くから見極めていく必要があるでしょう。人間は、理解したり対応するのに時間がかかることが多いので、理解と体験は早めにしなければいけません。規制というのは、そう考えると恐ろしいものです。限られた前提のなかで考えることを私たちに強いているのですから。
2006年4月、Mさんは入社から2年目でサイバーエージェントグループのクチコミマーケティング専門会社、サイバー・バズを設立し、代表取締役社長に就任。「アメーバブログは、国内最大のブログです。日々新しいサービスを拡充することで、ユーザーニーズに対応し、ページビューを向上させています」そうしてユーザーのニーズに対応したサービスが、アメーバブログを会員数日本最大級といわれるまでに成長させた。単なるブログでなく、動画やモバイルでの機能も充実しているのに加え、メール機能や、登録した人(アメンバー)だけに公開する機能など、SNS的な要素も取り入れた。その結果、芸能人などの有名人のブログも1300を超え、本の出版も相次いだ。「サイバーエージェントは、インターネットに関連した三つの事業を行っています。その中でも今後は、メディア事業の一つであるアメーバブログの成長が会社の成長の鍵となっています」そのうえで、それを収益に変えていくしくみのひとつがサイバー・バズの「インフルエンサー・マーケティング」なのだ。